今回は、放デイにおいて実施が義務付けられている研修について確認します。
必須の研修に関しては年間で研修計画を立て実施するようにしましょう。
またこれらの研修以外にも、職員のスキルアップのための研修も定期的に実施するのが望ましいです。
実施義務のある研修・訓練(法定研修)
①虐待防止研修 | 1回/年 | ※入職時実施 |
②身体拘束等適正化研修 | 1回/年 | ※入職時実施 |
③感染症及び食中毒の予防及び まん延の防止のための研修・訓練 | 2回/年 (研修2・訓練2) | ※入職時実施 |
④感染症BCPに係る研修 | 1回/年 (研修1・訓練1) | ※入職時実施 |
⑤自然災害BCPに係る研修 | 1回/年 (研修1・訓練1) | ※入職時実施 |
⑥消防訓練(防災訓練) | 2回/年 | |
⑦安全計画に係る研修・訓練 | 安全計画に基づく |
①〜⑤に関しては、新入職の職員にはその都度実施することが求められています。
事業所運営や実務に関しての基本となる内容ですので、新入職の方には丁寧に対応できるよう整えましょう。
虐待防止研修について
虐待防止に関しては「虐待防止委員会」の設置が義務付けられています。
また研修に関しては年1回以上の実施が必要です。
①管理職を含めた職員全体を対象にした虐待防止や人権意識を高めるための研修
②職員のメンタルヘルスのための研修
③障害特性を理解し適切に支援が出来るような知識と技術を獲得するための研修
④事例検討
⑤利用者や家族等を対象にした研修
詳細については厚労省からの通知をご覧ください。
厚労省通知:PDF⬇️
『障害者虐待防止委員会、身体的拘束等の適正化委員会と虐待防止責任者の役割』
身体拘束等適正化研修について
身体拘束等の適正化のための対策を検討する委員会を定期的に開催することが義務付けられています。
(身体拘束適正化委員会の設置)
また研修に関しては年1回以上の実施が必要です。
上記の虐待防止に関する研修と併せた実施も可能です。
詳細については厚労省からの通知をご覧ください。
厚労省通知:PDF⬇️
『障害者虐待防止委員会、身体的拘束等の適正化委員会と虐待防止責任者の役割』
感染症及び食中毒の予防及び
まん延の防止のための研修・訓練について
・「感染症対策委員会」の設置
・研修と訓練の実施をそれぞれ年2回以上
が義務付けられています。研修と訓練は併せての実施が可能です。
詳細については厚労省からの手引きをご覧ください。
PDF⬇️
障害福祉サービス事業所等における感染対策指針作成の手引き
感染症BCPに係る研修について
・「感染症事業継続計画」の策定
・従業員への計画の周知
・研修、実地訓練を年1回以上実施(全従業員)
が義務付けられています。
詳細については厚労省のガイドラインをご覧ください。
PDF⬇️
『障害福祉サービス事業所等における新型コロナウイルス感染症発生時の業務継続ガイドライン』
自然災害BCPに係る研修について
・「自然災害事業継続計画」の策定
・従業員への計画の周知
・研修、実地訓練を年1回以上実施(全従業員)
が義務付けられています。
詳細については厚労省のガイドラインをご覧ください。
PDF⬇️
『障害福祉サービス事業所等における自然災害発生時の業務継続ガイドライン』
消防訓練(防災訓練)について
・初期消火訓練(年2回以上)
・避難訓練(年2回以上)
・通報訓練(年1回以上 ※消防計画に定めた回数)
が義務付けられています。
・消火、避難、通報訓練をまとめて1回
・消火、避難訓練をまとめて1回
で実施する事業所さんが多いかなと思います。
また消防訓練に関しては、利用の児童に対しても取り組むとともにその内容に関して保護者さんへの周知をするようにしましょう。
※管轄の自治体によって実施に関する取り決めが異なることがありますので不明点があれば指定を受けている自治体に問い合わせください。
安全計画に係る研修・訓練について
安全計画で定めた各種研修、訓練について取り組みます。
また安全計画の策定に関しては以下の記事にまとめています。
まとめ
放デイで義務付けられている研修、訓練についてまとめてみました。
大事なことは「それぞれの研修に意味を持たせる」ことだと思います。
意味を持って取り組むことは当然なのですが、日々の業務に追われたり「法律で決まっているから」という思いで実施するだけの研修になってしまうと本当に時間がもったいないなと思います。
何度も取り組む内容でも、グループワークを入れたり、事例検討を入れたりなど学びの方法にアレンジを加えながら取り組めるとより良い時間になるかなと思います。
質の良い研修を実施できると職員のスキルアップはもちろんモチベーションのアップにも繋がります。
より良い支援を求めていけるような研修計画を組めると良いなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!