【放課後等デイサービスにおける5領域支援とは】個別支援計画の記載例

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今回は「放デイにおける5領域支援とは何なのか?」という基本的な事について考えていきたいと思います。
令和6年度の報酬改定より、放デイの支援において『5領域の視点を網羅した支援計画を作成すること』となっています。
児発管としては、「5領域とは何なのか」という説明ができるようになることから始められるといいと思います。
私自身も「難しいなー」と感じながら学んでいったので、みなさんも一緒に考えていきましょう!!

放デイのガイドラインや支援計画書の記載例も参考にしながら書いていきます。

それではよろしくお願いします!!

目次

5領域とは? 「ねらい」を確認する 放デイガイドラインより

5領域の内容は次のとおりです。
①「健康・生活」
②「運動・感覚」
③「認知・行動」
④「言語・コミュニケーション」
⑤「人間関係・社会性」

では放課後等デイサービスガイドラインに記載の内容を確認しましょう。

放課後等デイサービスガイドラインより抜粋

「本人支援」は、障害のあるこどもの発達の側面から、心身の健康や生活に関する領域「健康・生活」、運動や感覚に関する領域「運動・感覚」、認知と行動に関する領域「認知・行動」、 言語・コミュニケーションの獲得に関する領域「言語・コミュニケーション」、人との関わり に関する領域「人間関係・社会性」の5領域にまとめられるが、これらの領域の支援内容は、 お互いに関連して成り立っており、重なる部分もある。そのため、放課後等デイサービス計画においては、「本人支援」について5つの欄を設けて、個々に異なる支援目標や支援内容を設定する必要はないが、各領域との関連性については必ず記載することとしている。

(ガイドラインへはこちらから)

それぞれの領域に関して支援の「ねらい」も示されているので、それも確認します。

・健康状態の維持・改善
・生活習慣や生活リズムの形成
・基本的生活スキルの獲得
・生活におけるマネジメントスキルの育成
・コミュニケーションの基礎的能力の向上
・言語の受容と表出
・言語の形成と活用
・人との相互作用によるコミュニケーション能力の獲得
・コミュニケーション手段の選択と活用
・状況に応じたコミュニケーション
・読み書き能力の向上

「ねらい」を読むと大体のイメージがついたでしょうか。まずはそれぞれの項目に対しての「イメージ」を掴むことが大切です。
ガイドラインにもある通りこれらの領域はお互いに関連して成り立っており、重なる部分もあります。

例えば「トイレに行った後は手を洗う」という本人のニーズがあった場合
それは①生活習慣の課題でもあると同時に、②『水に触れるのが嫌だ』という感覚の課題も含んでいるかもしれません。
ニーズに対して適切な支援を行うために、この5領域の視点を踏まえたアセスメントが重要になります。

「5領域って何ですか?」と現場の支援者から聞かれた際には、自分の中での理解をうまく伝えられるように意識できると良いかなと思います。

またガイドラインではそれぞれの「支援内容」に関しても具体的に記載がありますのでご確認ください。

個別支援計画書の記載例

個別支援計画書の記載例ですが、こども家庭庁のHPから確認ができますのでご覧ください。

個別支援計画書記載例(PDF こども家庭庁より)

記載例にある通り1つの支援目標項目が「人間関係・社会性」「運動・感覚」の2つと関連していたり、「認知・行動」「言語・コミュニケーション」が同じ項目に記載されたりしています。

「義務化されたから5領域の視点を網羅した計画を作成しないといけない!」
ということから計画を作成するのではなく
5領域の視点等を踏まえたアセスメントを取り、そこから本人のニーズを拾い上げて計画を作成するようにします。
単に5領域に対応する課題や支援への当てはめを行うだけのアセスメント・計画作成になってしまうと本当の子どものニーズがぼやけてしまいます。

まとめ

今回は放課後等デイサービスにおける5領域支援について、まずが基本から考えてみました。

5領域の視点を踏まえた支援というのは、どの事業所さんでも取り組まれていると思いますが、いざ支援の内容を言語化しようとすると案外ハードルが高かったりします。
5領域と結びつけた支援プログラムの公表も令和7年度から義務化されます。
作成における考え方等を解説していますのでご覧ください。

特に発達年齢が低い児童への支援においてはこの5領域はイメージしやすいですが、中高生への支援(特に進学や一般就労を目指している児童)に関してはこの5領域の視点全てを支援計画とどう結びつければ良いのかが難しい場面もあるかと思います。

なぜならそれは、目の前に迫っている「社会に出る」という区切りに対して、支援のポイントを絞っていることが多いからだろうと感じます。

大事な視点としては、「より良い未来に近づけるようにするための総合的な視点を持ちながら支援の優先順位を明確にする」ということかなと思います。

月の利用日数の制限等もあり、支援の時間は無限ではありません。一つの事業所だけで全てに取り組むのではなく、家庭・学校・他デイ・連携機関と支援の共有をしながら、ここもまた総合的に支援をしていくことができればより良い方向へ進むのではないでしょうか!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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