【決め方】を決めさせてあげる支援 「はい、じゃんけんして」は使わない

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子ども同士でのトラブル。
例えば順番を決める、座る場所を決めるなどの際にこんな支援者の声掛けを見たことはありますでしょうか?

そういう時はじゃんけんで決めよ
はい、じゃーんけーんぽん!

結果、じゃんけんで負けた子が
「絶対無理!」
と言ってさらに問題が大きくなってしまうパターン

子ども同士の意見が対立した際に気をつけるべきポイントを考えていきましょう!

目次

まずは「決める方法」を決めてもらう

「決める方法を決めてもらう」という所が一番大事になってきます。
誰かと意見が食い違うということは生きていれば必ず出会う場面です。

周りにいる大人が、解決の方法を押し付けてはいけません。
案外子どもは「なんか知らん間にじゃんけんで決めることになってた!」と思っているかもしれません。

二人とも一番前に座りたいって言ってるけど、席が一つしかないからどうしたらいいかな?

とまずは子どもに「どうすべきか」を聞いてみてください。
片方の子が「じゃんけんでいいやん」と言ったとしても
もう片方の子が「じゃんけんは絶対嫌」という可能性もあります。

双方が合意をした決め方でないとその結果に対して納得ができません。
話し合いの時間もあまり長引かせないようにしながら、「子どもたち自身が決め方を決める」という支援が大事なポイントとなります。

どのようにして決めるのかを相談する時間を作ってあげましょう

決め方を提案する

「決める方法を決める」と言ってもそう簡単にはできません。子どもたちの中にもレパートリー、つまりは「決め方の引き出し」を持っていないと決められません。

練習として、まずは支援者が「こういう方法があるよ」と提案をするのですが、この提案自体も支援者の引き出しに左右されます。
提案する際のポイントとしては以下の通り

・あくまで「決め方」を提案する。
(これで決めたらどう?という促しにならないように)

・子ども自身が「それで決めよう」と思える案にする。

・提案した上で、子どもたち自身で相談してもらう。

子どもの主張が重なった場合には、しっかりとお互いの主張を認めてあげるように意識をします。

決め方案

・じゃんけん
・あみだくじ
・くじ引き
・順番を決める(今回は〇〇くんが1番、次は⬜︎⬜︎ちゃんが1番)
・同時にトランプを引いて相手より大きい数字を引く
・コイントス(表か裏か)

子ども同士で相談して「じゃんけんで決めよ!」となった後であれば、負けた方も納得しやすいです。
その時に「もう負けたやん!」とイライラしてしまうこともあるかもしれませんが、落ち着くまでの時間をより短くできます。この時に支援者としては「自分で決めたでしょ!」とは言わずに、イライラしているその子の気持ちを受け止めてあげてください。

事前の調整が必要かどうか検討する

「意見が重なった際にはお互い相談する」というスキルはとても大切ですが、そもそも起こさないほうがいいトラブルもあります

同じ相手とトラブルが続くと関係性がどんどん悪化してしまいますし、話し合いをしたけど結局嫌な気持ちで終わってしまうことが続くと失敗体験を重ねるということになってしまいます。
「うまくいった」という成功体験を重ねさせてあげられるような環境の調整が必要です。

例えば、けん玉遊びが好きな子が二人いて、大体遊びが重なるのにけん玉が一つしかないという状況では、トラブルも多くなってしまうので、その場合はけん玉をもう一つ買ってしまいましょう。
一緒にけん玉遊びをしているうちに仲良くなるかもしれません。関係性がいい相手となら折り合いをつけられることもあるでしょう。

大事にしたいことは
失敗体験よりも成功体験を
という所です。

まとめ

「決め方を決めてもらう」という事について考えてきました。
この支援のゴールは当然「支援者の介入がなくても、当事者同士で決め方を決めてから解決できる」ということになります。
子ども同士のやり取りとしては
「自分の意見を言う」
「相手の意見を聞く」
「折り合えるポイントを見つける」

というスキルが必要なため、あまり無理せずに支援ができるといいかと思います。

支援者の声の掛け方、話の聞き方、提案の仕方などなど支援者スキルが試される場面です。
私自身もうまくいくときも全然うまくできなかったという時もあります。

大切なことは支援を振り返って、支援者間で次の手立てを考えるという事かと思います。
兎にも角にも「成功体験」「うまくできたぞ!」と子どものことを認めてあげられる場面を増やしていけるように支援ができるといいなと考えております。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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