今回は「子どもに伝わるように伝える」ということについて考えていきたいと思います。
支援に携わっていると
「怒る」のは支援者の都合で
「叱る」っていうのが相手のことを思っての行動
という言葉をよく聞きますが、一番大切なことは
「その子に伝わるように伝える」
という事です。
それでは一緒に考えていきましょう。
【伝える】と【伝わる】の違い
【伝える】と【伝わる】の違いは自分主体か相手主体かという事です。
それは昨日伝えたでしょ。
もう忘れちゃったの?
このような関わりは「自分主体」です。
どれだけ感情を込めても、どれだけその子のことを思って伝えても、その子に伝わっていなければ意味がありません。
もちろん同じようなことを何度も何度も伝えるという事を否定するわけではありませんが、中々理解が進まない時には「どうすれば伝わるのか」という視点で、伝え方を改善しなければいけません。
これは職員間でのコミュニケーションでも同じことが言えます。
「何回言ってもできない」と言う視点から「どう伝えればできるのか」を考えていけるといいのではないかなと思います。
「恐怖を与える」や「追い詰める」はNG
伝わるように話す際に、支援者として「恐怖心を与えるような感情の出し方」をしてしまったり、「不安を高めて気持ちを追い詰めてしまう」といったことにならないように気をつけなければなりません。
道路に飛び出す、お友達に怪我をさせるなど「命に関わること」については、それはいけないことだと伝えると同時に「どうすれば良かったのか」「あなたのことが大切だから伝えている」という事をポイントにしながら伝えます。
支援者の感情を伝えるということがダメなわけではないので、前向きな感情を伝えるようにします。
・恐怖心を与えるような感情の出し方はNG
・気持ちを追い詰めるような伝え方はNG
伝え方のポイント
【伝わる】は相手主体ですので、その子が一番受け取りやすい方法を知ることがとても大事になります。
当然、その日の体調やその時の精神状態を考えたり、言葉だけでは伝わりにくいから他の方法を試したりなどその子のことをよく知る必要があります。(ですのでアセスメントがとても重要!)
方法・・・言葉、イラスト、図、動画
場面・・・屋外、個室、遊びの中(将棋の最中など)
本人の状態・・・気持ちが落ち着いている時
支援者との関係・・・信頼関係が築けている
仕草など・・・感情を伝える、事実のみを伝える
まとめ
今回は【伝える】と【伝わる】の違いについて考えてきました。
『「怒る」は自分のためで「叱る」は相手のため』という話も聞いたことがありますが、「叱る」にはどうしても感情的なイメージがあります。
怒るや叱るどっちがいいかという話ではなく「その子に伝わるように伝える」には「その子にとって一番伝わりやすい方法を知ること」から始めていきましょうということです。
とは言うものの、「伝えたいことが伝わる」ようにするには試行錯誤の連続です。
その子に関わる支援者がチームとなって「どうすればいいのか」の問いを繰り返していくことが目指すべき支援かなと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました!