今回は放デイにおける「個別サポート加算(Ⅱ)」について解説します。
加算のポイントとして多くのことが挙げられますが
ということが最大のポイントかと思います。
※算定要件等は公のものを引用していますが、各自治体によって解釈が変わる場合がありますのでご注意ください。
個別サポート加算(Ⅱ)
この加算は、要保護・要支援児童に対して、家庭との関わりや、心理的に不安定な児童へのケア、支援に必要な関係機関との連携が必要となることを考慮し、児童相談所やこども家庭センター等と連携して支援を行った場合に算定するものです。
ですが、支援の必要性について、保護者に説明 することが適当ではない場合があることから、本加算の趣旨等について理解した上で、本加算の算定について慎重に検討する必要があります。
ですので、「保護者に説明することが適当ではない」と判断される場合には加算は算定せずに支援を進めていくということになりますので注意が必要です。
加算要件
【対象となる児】
・要保護・要支援児童(児童相談所やこども家庭センター等の機関と連携して支援を行う必要がある障害児)
【主な要件】
・児童相談所やこども家庭センター等の公的機関、要保護児童対策地域協議会又は医師(連携先機関等)と障害児への支援の状況等について共有しながら支援をしていくことについて、児童発達支援計画に位置づけ、通所給付決定保護者の同意を得る
・連携先機関等と、障害児が要保護児童又は要支援児童であるとの認識や、障害児への支援の状況等を共有しつつ支援を行う
・支援の状況等を6月に1回以上関係機関と共有すること。その記録を文書で保管する
・市町村から、連携先機関等との連携や、障害児への支援の状況等について確認があったときは、当該状況等について回答する
加算単位数
算定の場合は必ず個別支援計画書に記載する必要があります。
個別サポート加算(Ⅱ) | |
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150単位/日 |
算定に際しての注意点
報酬改定に際しての改訂時のポイントから注意点を抜粋しております。
・本加算を算定している場合にあっては、同じ観点からの関係機関等との連携については、関係機関連携加算(III)は算定できない
本人支援のポイント
本人支援での1番のポイントは
「子どもが自身のことを話しやすい環境を作る」
ということかと思います。
まずは職員との関係性を築いていくことが重要で、「受容」の態度という部分が大切になります。
例えばその子が「この人のこと好きで最近めっちゃ動画見てるねん」と好きなYouTuberの話をしたとします。
「一緒にみよう」と言われて動画を見た際に、そのYouTuberがかなり過激な発言(命を軽視したり、人権を侵害するような発言等)をしている場合に支援者としてはどう対応するでしょうか。
「そっか。この人のことが好きでよく見てるんや。」
とまずはこの事実を受容しましょう。
その後で「どういうところが好きなの?」とか「この人の動画で他に好きなやつも見せて」と伝えてあげましょう。
最初に「この人の動画はあんまり見ない方がいいよ」と言ってしまいそうになりますが、その気持ちは抑えて、まずは受容するようにします。
案外子どもの方から「この人言ってること過激やからアンチも多いけどね」と言って、物凄く俯瞰して見ていることに気づくこともあります。
連携のポイント
加算の要件としては「支援の状況等を半年に一回以上関係機関と共有すること」とあります。
ですが個人的には『最低でも月に1度は利用児の様子や過ごし方を共有する』のがよいかと思っています。
その理由としては、一つでも多い視点からその情報を確認して些細な変化に気づき場合によってはすぐに支援に入る必要があるからです。
学校に通っている児童であれば当然学校での様子を聞き取る。
学校には行かず放デイのみを利用しているというパターンもあるかと思いますので、その場合は変化への気づきは放デイが頼りとなることが多いかなと思います。
まとめ
個別サポート加算(Ⅱ)について解説をしました。
今回考えた児童の像としては
「中学生・言葉でのコミュニケーションが円滑にとれる」というものにしています。
支援に際しては、「その子の最善の利益を追求する」と言うことを、関係機関と密に連携をしながら進めていきたいです。
本人支援のポイントでも書いた通り
「自分のことを話しやすい環境、関係を作る」ことが大事かと思いますので、その子の発言や態度を「一旦受け止める」ということを意識していけるといいなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。