放課後等デイサービスにおいて
ヒヤリハットの収集と改善は
安全管理を強化し、事故防止に役立つ重要な取り組みです.
しかし、実際の支援の現場では

「報告が上がってこない」
「共有されない」
「改善につながらない」
といった課題を抱えているケースもあるのではないかと思います。
ヒヤリハットの効果的な収集方法と
改善への活用方法を考えましょう!
ヒヤリハットとは?
まず始めにヒヤリハットとはなんでしょうか?
事故には至らなかったものの
「ヒヤリ」としたり
「ハッ」としたりした出来事
を指します。
例えば、以下のような場面が該当します。
こうした
「危険が潜んでいたが未然に防げた事例」を記録し改善策を見出すことが重要です。
なぜヒヤリハットが報告されないのか
ヒヤリハットが報告されない原因として
以下のような心理的・組織的課題が挙げられます。
「失敗と捉えられてしまう」と思い、報告をためらってしまう。
記録するだけで終わってしまい、「報告しても無駄」と感じてしまう。
業務が立て込んでいると、書く時間が確保できずにいる。
ヒヤリハットを収集するためのポイント
① ヒヤリハットが出る方がいいという雰囲気をつくる
ヒヤリハット報告がしやすい環境を整えましょう。
- 「報告は改善のため」と繰り返し伝える
- 「良い支援をするための財産」と捉える
- 日々のミーティングで小さな事例から話題にする
② 報告しやすいフォーマットを用意する
忙しい現場で、書くべき内容が多いなどのフォーマットは避けるべきです。
現場の職員にとってやりやすい方法を聞き取りながら準備することが大切です。
- 項目はシンプルでOK
- いつ、どこで、誰が、何をしようとして、どうなったか
- オンライン報告ツールの活用
- Googleフォーム等で簡単入力できる仕組みを整える
③ 管理者・児発管が率先して発信する
管理者や児発管が自ら「ヒヤリハット事例」を話題にすることで
報告することが事業所にとってプラスになると理解してもらうことが大切です。
- 自分の体験を共有する
- 報告してくれた職員に「ありがとう」と伝える
ヒヤリハットを改善につなげる仕組みづくり
① 事例を分析し、対策を共有
ヒヤリハット報告が集まったら
月1回のミーティングで振り返りを行いましょう。
- 共通する原因や傾向を探る
- 対策を具体化し、チームで共有
- 誰が何を行うかを明確にする
② 定期的にフィードバックを行う
報告したヒヤリハットがどのように改善されたか
全スタッフにフィードバックすることで
「報告が改善につながる」と実感できます。
- 掲示板やノートで進捗を可視化
- 改善が成果を生んだ事例を共有し、モチベーションを上げる
③ 改善策の「見える化」を意識
ヒヤリハット報告が形骸化しないためには
改善後の効果を可視化することが大切です。
- Before/Afterを写真や図解で示す
- チェックリストの更新を行う
ヒヤリハット収集を継続させるために
一度の取り組みで満足せず
「ヒヤリハットを報告する文化」
を継続的に育てましょう。



①月次報告会を実施する
②報告数や改善案を評価対象に含める
③ポジティブな報告も受け入れる(「早めに気づけた」など)
おわりに
今回はヒヤリハットについて考えました。
ヒヤリハットは
「あってはならない事例」ではなく
「改善のチャンス」です。
そう思えると報告することも
ポジティブに捉えられます。
報告が習慣化するように環境を整え
改善が現場に根付くように工夫を凝らすことが
子どもたちの安全を守る第一歩です。
管理者・児発管として
「報告しやすい雰囲気づくり」を意識しながら、
日々の業務に取り組んでいけるといいですね!!
最後までお読みいただきありがとうございました!!

