今回のテーマは
「なんであの子はみんなと違うの?」という
子どもの素直な疑問にどう答えるのか
という事について考えていきたいと思います。
支援学級に通っているお子さんを持つ保護者さんからこんな質問を頂きました。(小学3年生)
「朝子どもを小学校に送って行ったら、同じクラスの友達に言われたんです。
『なんで〇〇さんは支援学級に行ってるの?』って。
なんて答えたらいいか分からなくて、困ってしまいました。」
と。
親御さんとしてもとても答えづらい質問だったのかもしれません。
答え方に正解はないと思いますが、大事にしたい点を3つ考えてみました。
この質問をした子にとって
「障害理解」を深めるということでもあり
もっと大きく考えるなら
「他者理解」に繋がることだと思います。
「聞いてくれてありがとう」を伝える
一番大切なポイントは
純粋に疑問を投げかけてくれた気持ちに対して
「聞いてくれてありがとう」を伝えることだと思います。
分からないことや不思議に思ったことを純粋に聞けるのは子どものいい部分だと思います。
「わからないことをわからないまま」
にしてしまうと
曲がった見方や偏見を持ってしまうことにも繋がります。
まずは「聞くこと自体は悪いことではない」という考えで接してあげるのが良いだろうと思います。
ペースが違うことを伝える
「なぜ支援級に通っているのか」という理由については
その子のペースに合わせて学習内容や学習環境の調整をしてあげるため
というのが基本的な考えかと思います。
でも、これをそのまま小学生の子どもに言っても伝わりにくいですよね😂
どんな言葉を使って伝えるのかは様々あるかと思いますが
私がポイントにしているのはこちら
学習のペースが違うことを伝える
「それぞれ苦手があるから通っている」
ということを伝えるよりも
「それぞれペースが違うから通っている」
を伝えるようにしています。
もちろん子どもの特性によっては
「聴覚過敏があって大きい音が苦手だから音楽の時間は支援級に行っている」
という説明の方が伝わる時もあると思いますので
これは聞いてくれた子に伝わるように臨機応変に変えないといけません。
大事なこととしては
聞いてくれたことに対しては誤魔化さずに
しっかりと受け止めて答えてあげること
だと思います。
そういった疑問を何度も繰り返して「他者理解」を身につけていく
『なんで〇〇さんは支援学級に行ってるの?』
という質問に大人がしっかり向き合って答えてあげたとしても
その子がすぐに理解をしてくれることは難しいかと思います。
こうした子どもの疑問に対して
周りの大人が受け止めて
「伝えるべきことを伝える」
という繰り返しが大切です。
ですので
その場でいい答えが出なかったとしても
その子にうまく伝わらなかったとしても
この「繰り返しの経験」はとても大事になります。
ただ何よりも、子ども達同士でコミュニケーションを取り
相手のことをより知っていく中で
「お互いを思いやれる空気感」を
周りの大人が作ってあげることが
何よりの理解に繋がると思います。
まとめ
さて今回は「子どもの障害理解について」を考えてきました。
「なんであの子はみんなと違うのか」という質問にどう答えるのか。
とても難しさを感じます。
難しいが故に、近くで接している支援者は必ず考えておかないといけないですし
自分なりの「こう答えてあげたい」というものを持っておくべきかなと思います。
社会の「障害理解」が深まれば接している子ども達が社会に出た際に生きやすい環境になっているでしょうし、支援者として関わる上では
「障害理解を深める」ということにも力を入れるべきだと思っています。
ただ、いきなり聞かれると困ってしまいますよね😂
職場の支援者同士で「どう答える?」という話が日頃からできると良いですね☺️
読んでいただきありがとうございました!!