ルールから外れる事を認める

生きていると「ルール」に触れることはたくさんありますよね。
たくさんというか、ほぼどんな場面でもルールってあるなーと思います。

ただ、僕が子ども達にいつも伝えている大事なことは
「ルールから外れても良い」
ということです。

これだけ聞くと、それはだめだろーという意見もありそうですが詳しくいうと
「このルールでは出来ないor難しいので、〇〇してもらってもいいですか?」
と聞けるようになろうねという事です

放課後等デイに来ている子ども達は当然のことながら、障害も持っている子が多数です。
地域の小中学校に通い、その中の特別支援学級に在籍している子も多くいます。

学校にはたくさんのルールがあります。
当然のことながら学校はルールや集団性を学ぶ場でもあります。
なんか色々書きますが、そこを否定するつもりはありませんのでご理解ください。

こんなケースがありました。

中学校がしんどくて段々と行きづらくなってきた男の子がいました。
その子は中学3年生になってから支援級に在籍し、周囲との関わりや、「なぜ自分は支援級に行かないといけないのか」という事に悩み学校というものがしんどくなってきました。

休みがちになってきたある日の事、その子が
「将棋部には行きたい」と相談をしてくれました。

その子は中学に入った時から将棋部に入り、その部活の中でお友達もたくさんいました。
中学校への登校も、クラスの子ではなく部活の子と行っていました。

男の子からその気持ちを聞き中学校に相談に行ったところ

部活動は、授業に参加をしてないと出られません

と言われてしまいました。

そういうルールがあるのはわかるのですが、本人が部活になら行けると言っているので、そのルールを調整してもらえませんか?

と交渉したのですが、「他の子に示しがつかない」という理由で断られました。
その翌週、進路説明があるとのことで男の子が久しぶりに通学したのですが、そこで

「部活に参加したいみたいだから、授業頑張って受けようね」

と言われてしまい、「授業なんで絶対嫌やからもう部活も行かんわ」と男の子の気持ちも折れてしまいました。

少しで良いから特例を認めてほしかったと感じました。
その子にとっては、大事な居場所で、大事な繋がりのある友達がいる場所だったのに、「ルール」という壁に遮られてしました。
私自身、支援者としての技量があれば結果が違ったのではという面ももちろんあります。

「ルールがあることがいけない」というのではなく、
「ルール通りにできなかったり、ルールに添えない子がいるなら合わせてあげる必要がある」ということがとても大切だと思います。

そのための支援級でもあるし、そもそも支援級とか関係なく、
ルール通りが難しいならその理由と、どうして欲しいのかを伝える練習をさせてあげないといけないなと感じています。

伸びていく力は子ども達にはあります。
伸びていくように支える工夫もしないといけないと思います。

でも出来ない時は出来ないし、出来ない事は出来ないんです。

それを認めてあげられるというのはとても大事なんじゃないかなと思います。

ルールから外れる事を認める大切さ。皆さんはどう感じますか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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【図書紹介コーナー】
ある日突然図書館にライオンがやってきました。
ルールとルール外というものが心優しきライオンさんを通じて描かれています。
私の好きな絵本の一つです。


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この記事を書いた人

初めまして!
放課後等デイサービスで約3年間児発管をしていました。
現在は兵庫県阪神地区を拠点に研修講師等の活動をしています。
児発管業務の一助になる内容や、遊びのアイデア、支援の工夫などなど発信していきますのでどうぞよろしくお願いいたします!
より良い支援が提供できるよう一緒に考えていきたいと思っております。

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